公共交通機関

日本で電車に乗る方法と切符の買い方

japanese train

日本、特に都心で暮らす人はほとんどが日常的に電車を使うことになります。

トラブルがない限り遅延せず、多いところでは3~5分に1本のペースで来る日本の電車は、通勤・通学から観光まであらゆるシーンで活用できるのです。

毎日の移動に必須とも言える交通手段なので、ぜひその種類や利用方法を押さえておきましょう。

日本を走る電車の路線

日本では全国的にJRの路線が走っていて、それぞれの地域に私鉄や地下鉄があります。特に東京は路線が多く、主なものだけでも以下のような種類があります。

  • JR
  • 東京メトロ
  • 都営地下鉄
  • 京王線
  • 東急線
  • 西武線
  • 東武線
  • 小田急線
  • 京浜急行線

上記のような路線を上手に乗り換えれば、東京のほとんどのエリアは電車だけで行くことが可能です。

外国人の方であれば、東京の代表的な副都心である「新宿」「渋谷」「池袋」を通るJR山手線を使うことが多いかもしれません。

ちなみに余談ですが、地下深くを通る都営地下鉄の大江戸線は悪天候の影響を受けにくく、なかなか遅延や見合わせを起こさないため「最強」と言われることがあります。

通勤で使う電車が都営大江戸線なら、遅延で出勤が遅れるリスクも低そうですね。

列車種別とその違い

local train

路線とは別に、それぞれの路線の電車は「普通(各駅停車)」「急行」などの種別に分けられています。

列車種別English
普通(各駅停車)local
準急semi-express
快速rapid
急行express
特急limited express

これらは基本的に「目的地に到着するまでの早さ」が違うと考えれば問題ありません。各駅停車の電車がすべての駅に止まる一方、他の種別の電車はいくつかの駅を素通りすることで主要な駅により早く到着できるようになっています。

上記に挙げた種別では、上から下にいくにつれて停車駅の数が少ないのが一般的です。

ただし、このせいで東京の急行電車などは通勤時間帯に非常に混雑します。日本の悪名高い通勤ラッシュと満員電車は急行や快速の電車に顕著なので、あえて各駅停車を利用することで混雑を避ける人も少なくありません。

各駅停車しか止まらない駅もあるので、目的地に合わせて上手に使い分けるようにしましょう。

なお、新幹線についてはこちらのページで詳しく紹介しています。

切符の購入方法

ticket vending machine

電車の切符は駅構内にある券売機で購入できます。

行き先までの距離によって値段が違うので、券売機の上にある路線図で目的の駅までの料金を確認したうえで購入しましょう。画面上にある「English」ボタンを押すことで、表記を英語にできます。

train route map
券売機上部の路線図

ただ、移動するたびに値段を調べて切符を購入するのは大変なので、ほとんどの日本人は後述するICカードを使っています。

ICカードについて

切符の代わりに使っている人が多いのが、PASMOやSuicaなどの交通系ICカードです。

これらのICカードは事前にお金をチャージしておくことで、電車を降りる際に運賃を自動的に計算して差し引いてくれます。ほんの少し(数円)だけ切符より運賃が安くなるのも特長です。

Suicaの公式動画(英語)が購入方法と使い方を非常にわかりやすく紹介しているので、ぜひ観てみてください。

How to Buy and Use a Suica

地域によって様々な種類のICカードが発行されていますが、関東ではPASMOやSuicaを使う人がほとんどです。発行会社が違うだけで購入方法や使い方はほぼ同じなので、どちらを使っても問題ありません。

切符と同じ券売機で、「記名」あるいは「無記名」の2種類から選んで購入できます。いずれもデポジットとして500円が必要で、使い終わった際に駅へ返却すればその500円は払い戻されます。

記名

personalized pasmo
画像引用元:All About PASMO|PASMO PASSPORT / PASMO

購入時に自分の氏名と電話番号、性別、誕生日を入力するタイプのICカードです。入力内容が多くて面倒ですが、この情報を正しく入力しておくことで紛失時にカードの再発行が可能になります。

大きい金額をチャージする人や、紛失が心配な人はこちらで作っておいた方が良いですね。

無記名

normal pasmo
画像引用元:All About PASMO|PASMO PASSPORT / PASMO

無記名のICカードは簡単かつスピーディーに発行できるのがメリットです。氏名や電話番号の入力は必要ありません。

ただし、紛失した際にチャージされていた金額を取り戻す方法もありません。それでも大丈夫という人だけこちらにしましょう。

目的地までのルートと運賃の調べ方

他路線への乗り換えを行う場合、駅にある路線図だけで行き先までの運賃を調べるのは至難の業です。そもそもどの電車に乗れば良いかわからないという人も多いでしょう。

そうした時、多くの日本人は乗り換えアプリなどを活用して、自分が乗るべき電車とその運賃を調べています。

日本国内の乗り換え案内アプリは多くが日本語のみで提供されていますが、以下のウェブサイトは英語での乗り換え案内を提供しています。運賃も確認できるので、電車で出かけるときはぜひ利用してみてください。

あるいは、Google Mapsのアプリでルート検索を行うのも良いですね。こちらも電車の乗り換えや運賃を確認できます。

電車への乗車方法

ticket gate

切符あるいはICカードを用意したら、電車に乗るために自動改札を通りましょう。

自動改札の入口で切符を通すと、機械内部を通って出口付近に出てきます。目的の駅で改札から出るために必要なので、忘れずに回収してください。

ICカードの場合は、改札入口付近にあるパネルにICカードをタッチすればOKです。

改札を通ったら、自分が乗る電車が到着するプラットフォームへ行きましょう。電車が来たら自動で扉が開くので、降りる人が全員降りるのを待ってから乗り込みます。

なお、関東圏では扉が自動で開きますが、地域によってはボタンを押さないと扉が開かないこともあるので注意してください。

train door open button
電車のドアボタンの例

目的の駅に到着したら下車し、切符あるいはICカードで自動改札を通って外に出ます。

改札で止まってしまった場合

何らかの問題があると、改札が閉じて通れなくなります。止められてしまった場合は、以下をチェックしてみましょう。

料金が不足していないか

主に下車のとき、運賃が足りていない場合は改札で止められてしまいます。その場合は改札内にある乗り越し精算機を探しましょう。

fare adjustment
乗り越し精算機

切符の場合、乗り越し精算機に切符入れて差額を支払うと、改札外へ出るための精算チケットが出てきます。切符と同じように改札に通せば外に出られます。

ICカードの場合は、乗り越し精算機でチャージを行うことができます。十分な金額をチャージしてから改札で再度タッチしてみましょう。

しっかりタッチできているか

ICカードを自動改札に読ませるためには、1秒程度しっかりとICカードをパネルにタッチさせる必要があります。

財布や鞄越しにタッチしたり、一瞬しかタッチできていなかったりすると、ICカードが適切に読み取られずに止められてしまうのです。

この場合は、改めてしっかりとタッチすればOKです。

他のカードが影響していないか

財布ごとタッチした場合などは、他のカードが影響して交通系ICカードをうまく読み取ってもらえないこともあります。

その場合は交通系ICカードを一旦財布等から取り出し、再度しっかりとタッチしてみましょう。

おかしいところがない場合

思い当たる節がないのに改札を通れない場合は、改札近くの駅員に相談しましょう。料金不足で乗り越し精算機が見つからない場合も、駅員へ相談すれば窓口で差額を支払えます。

乗車時のマナー

priority seats

電車に乗るときに覚えておいた方が良いマナーを紹介します。ぜひ覚えておきましょう。

優先席は譲り合う

電車の中には優先席という座席があります。この座席は以下のような人たち向けの座席として用意されています。

  • お年寄り
  • 身体が不自由な人
  • 妊娠中の人

電車内が空いているときは座っても構いませんが、上記のような人たちが乗車してきて、他に座るところがない場合は譲ってあげると喜ばれるでしょう。

通話は避ける

日本人はほとんど電車内で通話をしません。大声で通話をすると迷惑に感じる人もいるので、トラブルを避けるためにも控えることをおすすめします。

混雑時はリュックを前に抱える

混雑時にはリュックを前に抱えることで、背中側に立っている人に迷惑をかけずに済みます。座席上部にある網棚が空いていれば、そこに乗せるのが一番良いですね。

overhead rack
電車の網棚

スーツケースなどの大きな荷物を持っていて網棚には載せられない場合も、なるべく他の人の邪魔にならない位置に置くようにしましょう。

まとめ

日々多くの人が利用する日本の電車は、大都市エリアでは特に重要なインフラとなっています。

路線が多く難しそうに見えますが、乗り換え検索ができるツールとICカードさえあれば、かなりスムーズに使うことができるはずです。

非常に便利なのでぜひ活用してみてください。

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