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日本の夏の食中毒対策

food poisoning

日本の夏は気温も湿度も高くなることで知られています。食材の管理が適切でないと、食中毒のリスクも高まる季節です。

今回は、食中毒のリスクと対策について外国人の方向けに詳しく紹介していきます。ぜひ参考にしていただき、体調を崩さないように生活してみてください。

夏は食中毒に注意すべき時期

temperature and humidity in summer

そもそも食中毒とは、食材に付着した細菌やウイルスが体内に入り込むことによって引き起こされる体の不調です。特に細菌の方は、人間の体温くらいの温度で活発に増殖するほか、湿気を好むものも多いと言われています。

日本では、夏になると気温が30℃〜35℃くらいになることが増え、梅雨の時期は湿度も上がります。すると、細菌による食中毒のリスクが増えるということなのです。

なお、冬は冬でノロウイルスなどのウイルスによる食中毒が多い時期として知られています。ウイルスは低温・乾燥環境でも長時間生存するため、たとえば牡蠣を食べる際はしっかりと加熱するなど、相応の対策が必要になってきます。

ウイルスは別として、食中毒を引き起こす原因菌には、主に以下のような種類があります。

  • O157(牛肉などが原因となりやすい)
  • ウエルシュ菌(煮込み料理が原因となりやすい)
  • カンピロバクター(鶏肉などが原因となりやすい)

上記以外にも原因菌はありますので、後述する対策を徹底し、体調を崩すことのないようにしましょう。

食中毒にかかるとどうなる?

食中毒にかかってしまうと、嘔吐や下痢、発熱などの症状が出てきます。期間は数日から二週間程度続くのが一般的で、原因によって症状と期間は変わります。

下痢や嘔吐は毒素を体外へ排出しようとする動きなので、下手に市販薬などで止めてしまうと長期化する恐れもあります。万一かかってしまった場合は脱水症状に注意しつつ、まずはかかりつけの医療機関に行きましょう。

医療機関の探し方についてはこちらの記事を参考にしてみてください。

食中毒対策

measures against food poisoning

それでは、食中毒にかからないためにはどういった対策をとれば良いのでしょうか。以下は、各家庭でもできる一般的な食中毒対策です。

清潔を保つ

言わずもがなですが、食中毒は菌やウイルスによって引き起こされるため、これらの原因物質を体内に取り込まないことが大切です。

食材に触る前後にはしっかりと手を洗うようにすると、手を経由して原因菌が口に入ることを防げるでしょう。ちなみに手を洗う際は、手のひらだけでなく爪の間や手首までしっかり洗ってください。

また、たとえば肉を焼く際には、生の肉を触った箸で焼きあがった肉を触らないようにするのも対策になります。ついつい同じ菜箸を使いたくなりますが、後で辛い思いをしないためにも別の箸を使いましょう。

食材・料理を室温で長期間保存しない

食中毒の原因菌は、35℃〜40℃で活発に増殖すると言われています。そのため、食材を保存するときにはあらかじめ加熱して原因菌を死滅させておくか、菌の活動が鈍るほど低い温度で冷却して保存するようにしましょう。

また、作った料理が余った場合も、室温でそのまま放置せずに冷蔵・冷凍するようにしてください。再度食べる際には十分に加熱することで、食中毒のリスクを下げることができます。

殺菌効果が期待できる食材を一緒に入れる

お弁当などのすぐには食べない食事には、殺菌効果のある以下のような食材・調味料を入れておくことで食中毒リスクを低下させることができます。

  • 梅干し
  • 香辛料
  • お酢

特別なものが必要なく、手軽にできる対策なので、まずは白米に梅干しを乗せるところから実践してみてはいかがでしょうか。

また、お弁当に関しては、保冷剤を使用して温度を低く保っておくのも一つの手です。ケーキなどを買ったときに保冷剤が付いてきたら、処分せずに冷凍庫などに保管しておくとこういうときに便利ですね。

食中毒対策グッズを使う

食中毒を防ぐために、いくつか便利なグッズも販売されています。

たとえば下記のお弁当用抗菌シートは、お弁当に入れることで雑菌の繁殖を抑えてくれます。通販だけでなく100均などでも販売されているので、手に入れるのは難しくありません。

antibacterial sheet for lunchbox
画像引用元:Amazon

アルコールの除菌スプレーを使用して、原因菌を殺菌するのももちろん良い対策ですね。この時期はいつもより、雑菌がいないかどうかに気を配ってみてください。

まとめ

夏になって気温と湿度が上がると、食中毒の原因となる細菌が繁殖しやすい環境となります。下痢や嘔吐、それに伴う脱水症状などが引き起こされるため、かからないように気をつけたいものですね。

対策としては、清潔を保ち、食材や料理を常温のまま保管しないというのが鉄則です。また、抗菌シートなどのグッズを使用するのも対策になるでしょう。

この記事に書いてある内容を参考に、夏を乗り切ってみてください。

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