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日本の四季の花と観光スポット

新型コロナウイルスの影響により、全国的に不要不急の外出は避けることが推奨されています。詳しくは公的な情報をご確認ください。

日本には春、夏、秋、冬の「四季」があります。

春はポカポカと暖かく、夏は灼けるような暑さ。秋は木々の彩りが豊かになり、冬は雪が降り積もる。1年の間に目まぐるしく変わる四季に、驚かれた方もいるのではないでしょうか。

四季に囲まれた日本には、季節にあわせて色とりどりの花が咲きます。この記事では日本の四季を彩る代表的な花を紹介します。

四季の花が観光名所となっているスポットや、開催されているお祭りなど、日本の花を楽しむための情報についてもお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。

春の花:桜

日本の春を代表する花は「桜」です。桜は日本の象徴ともいえる花で、警察などの日本の国家機関でもシンボルマークとして用いられています。

桜の開花時期は例年3月上旬~4月上旬です。この時期、日本では入学式や入社式といった新しい門出を祝う行事があること、会社や学校が新年度となることから、桜は春をつげる花として根付いています。

「お花見」という日本の文化も特徴的です。桜が開花すると、桜の下に友人や会社の同僚と集まり、お酒や食事を楽しむ宴会が催されます。

桜は古くから観賞用として、様々な種類が栽培されてきました、代表的なものがソメイヨシノとよばれる品種で、日本で桜といえばこの品種を指すことが多いです。その他にも、枝垂れ桜、河津桜、山桜などが有名です。

桜を楽しめる観光スポット

日本には多くの桜を楽しめる観光スポットが存在します。その中でも特に人気のスポットが上野恩賜公園です。

上野恩賜公園は東京都台東区にある公園で、通称上野公園と呼ばれています。人気観光スポットの浅草とも近く、上野・浅草とセットで回る観光コースが人気です。

上野恩賜公園の桜は例年3月上旬ごろに3~5分咲きとなり、4月上旬ごろまで楽しむことができます。入園料が無料で、付近の会社員や住民だけでなく遠方からも多くの人がお花見に訪れます。毎年400万人もの人が訪れるとされる代表的な桜の観光スポットなのです。

桜を楽しめるお祭り

上野恩賜公園では毎年「うえの桜まつり」が開催されます。骨董市・草花市・祭囃子といった日本の文化を楽しめる市場が開かれ、夜には桜のライトアップも行われます。

3月下旬~4月上旬の桜の開花時期にあわせて開催されますので、ぜひ足を運んでみてください。

夏の花:ひまわり

日本の夏を代表する花は「ひまわり」です。

ひまわりの原産地は北アメリカで、海外でも親しまれている花です。一時期日本では、アメリカのメジャーリーグで選手が試合中にひまわりの種を食していることが話題になりました。日本では主に観賞用として栽培されています。

日本人にひまわりの印象をたずねると、小学校で育てた思い出をあげる人も珍しくありません。日本の小学校では、理科の授業の一環としてひまわりを育てるカリキュラムがあります。ひまわりは大抵の場所で栽培することができるので、学校での栽培に適しているのが理由とされています。

ひまわりを楽しめる観光スポット

ひまわりの特徴は背が高く大きな花を咲かすことです。その特徴を最大限に堪能できる観光スポットの一つが、北海道北竜町にある「ひまわりの里」です。

こちらでは、およそ150万本ものひまわりが栽培されています。日本最大の面積を誇る北海道ですが、その魅力を活かした観光スポットといえますね。

ひまわりの開花時期は7月中旬~8月中旬で、一番の見頃は8月中旬です。

この時期、日本では「お盆」といって、先祖の霊を迎え入れる期間になります。そのため、会社や役所でも休暇とするところが多く、日本で一番の観光シーズンでもあります。「ひまわりの里」にも多くの観光客が訪れる時期です。

ひまわりを楽しめるお祭り

「ひまわりの里」では、開花時期にあわせた7月中旬~8月中旬にかけて「ひまわりまつり」を開催しています。

縁日や盆踊り、歌手を招いてのコンサートやヒーローショーなど、子供からお年寄りまで楽しめるイベントを開催しています。

おすすめのイベントは「世界のひまわりまつり」です。地元の中学生が育てた、世界の様々な種類のひまわりを展示しているので、ぜひ一度見に行ってみてください。

秋の花:金木犀

日本の秋を代表する花は「金木犀」です。

金木犀は中国が原産地で、江戸時代に日本に伝わったとされています。日本では観賞用として、公園や自宅の庭先で栽培されているのをよく見かけますね。大きい樹木で10mほど育ち、例年9月中旬~10月下旬にかけてオレンジ色の花を咲かせます。

甘く芳しい強い香りが印象的な一方、咲かせる花は小さいのが特徴です。花言葉は「謙虚・謙遜」で、日本人の気質にピッタリの花といえるのではないでしょうか。

金木犀を楽しめる観光スポット

金木犀の観光スポットとしてご紹介するのが、東京都立川市にある「国営昭和記念公園」です。

昭和記念公園は、昭和天皇の即位50年を記念して建設された国営公園です。園内には多くの広場、サイクリングコース、プールなどがあり、付近の住民や遠方から訪れる人も多いレクリエーション施設です。

先ほど紹介した春の桜、夏のひまわり、そして秋には金木犀の他にコスモスやイチョウなど、1年を通して日本の四季の花が楽しめるスポットです。

金木犀を楽しめるお祭り

金木犀を楽しめるお祭りは昭和記念公園にはありませんが、園内には金木犀の他にもコスモスや黄色に色づくイチョウが植えられています。

昭和記念公園のイチョウ並木は日本でも人気の観光スポットで、テレビドラマの撮影の舞台となることもあるほどです。黄金色の輝くイチョウ並木と、甘く芳しい金木犀の香りで秋を満喫できるスポットです。

冬の花:梅

日本の冬を代表する花は「梅」です。

日本では梅の果実を「梅干し」として食べることに馴染みがありますが、梅の花も観賞用として愛されています。あまり知られていませんが、果実として食すのは花をつけない「実梅」とよばれ、観賞用として花を咲かせる梅は「花梅」と区別されています。

花の開花は例年2月~3月ごろ、果実が実をつけるのは6月~7月ごろです。

梅の原産地は中国で、日本には弥生時代に伝わったとされています。果実としての梅の産地は和歌山が有名ですが、梅の花の観光スポットは京都が有名です。

梅を楽しめる観光スポット

梅を楽しめる観光スポットとしては、京都の北野天満宮が有名です。北野天満宮は学問の神様である菅原道真公を祀っており、「天神さん」の愛称で親しまれています。

境内には約50種、1500本もの梅の花が植えられており、梅の開花時期にあわせて梅苑が公開されています。

梅を楽しめるお祭り

北野天満宮では開花時期の2月25日に「梅花祭と梅花祭野点大茶湯」が開催されます。

この日は菅原道真公の祥月命日で、約900年も続いている歴史ある祭典です。また、豊臣秀吉公が北野天満宮で茶会を催したことにちなんで「梅花祭野点大茶湯」も同日に開催されます。

京都西陣のお茶屋街・上七軒の芸妓さんが集まり、お茶を立ててくれるという貴重な機会なので、観光をする人は要チェックです。

まとめ

日本は四季によって異なる花を楽しめる、自然の豊かな国です。ふとしたときに見る道端に、色鮮やかな四季の花が咲いていることも珍しくありません。

この記事で紹介したようなスポットに足を運んで、ぜひ日本の花を楽しんでみてください。